土肥: 阪神タイガースが大好きのワタクシは、球場に足を運んだとき、必ずビールを飲みながら観戦するんですよね。でも、ひとつ気になることが。キャストと呼ばれている売り子……女性が多いと思うのですが、彼女たちが背負っているビールサーバーを見ていると、「重そうだなあ」「大変そうだなあ」と感じてしまう。
実際、キャストの仕事をしていて体調を崩す女性も多いそうですね。そうした課題を解決するために、アサヒビールとデサントはタッグを組んで、新型の生サーバーを開発されたそうで。従来のモノとどのような違いがあるのでしょうか?
アサヒ: 1989年に、キャストが背負うタイプのビールサーバーを開発しました。当時のモノは、樹脂でできていてとにかく重かったんですよ。宇宙飛行士が背中に担いでいるタンクのような形をしていました。
たくさんの人から「重い」という声をいただいたので、2005年に2代目を開発することに。とにかく軽くすることにチカラを入れました。
土肥: どのくらい軽くしたのですか?
アサヒ: 7〜8キロは軽くしましたので、2代目は「軽量化」に成功しました。ただ「軽くなった」とはいえ、重さは20キロほど。女性が20キロのモノを背負って、球場の階段を上ったり下ったりしなければいけません。軽量化に成功したといっても、カラダの負担は軽減されていませんでした。
土肥: でも、ビールは軽くできませんよね。
アサヒ: サーバーをさらに軽量化することも考えたのですが、やはり限界があります。それでも「彼女たちの負荷を軽減することはできないかな」と考え、スポーツメーカーのデサントさんにお願いして、共同で開発することにしました。
土肥: で、どうなったのですか?
デサント: 結論から言いますと、3代目のサーバーは2代目よりも「重い」んですよ。
土肥: ん? どういうことでしょうか? 「サーバーは重いからなんとかしよう」というところからスタートしているはずなのに、なぜ3代目は重くなったのでしょうか?
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