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» 2016年04月20日 14時23分 公開

赤坂8丁目発 スポーツ246:周囲の人間はどう見ているのか イチローと本田圭佑のスゴさ (3/4)

[臼北信行,ITmedia]

背番号10、急転して窮地へ

 そして、もう1人。ACミランの本田だ。11日(同12日)にシニシャ・ミハイロビッチ監督が解任され、それまでチームの中心的な存在だった背番号10も急転して窮地へと追い込まれてしまった。新指揮官に任命されたのはクリスティアン・ブロッキ監督だ。ミランの下部組織プリマヴェーラ(ユース)のチームを率いていた実績を持つ指揮官は就任早々の17日・サンプドリア戦では「4-3-1-2」のシステムを取り入れ、トップ下にイタリア代表のジェコモ・ボナベントゥーラを起用。本田は実に約4カ月ぶりに先発落ちの憂き目にあった。

 この試合はそのボナベントゥーラが決勝点をアシスト。チームは白星をもぎ取ったが、結果が出たとはいえ、この「4-3-1-2」のシステムがミランに明るい材料をもたらすとは言い切れない。それまでのミハイロビッチ体制では守備に重きを置く「4-4-2」のシステムが非常にうまく機能しており、右サイドで起用されていた本田も水を得た魚のようにイタリア国内での評価を急上昇させていた。

 ところがこれに裏側で再三に渡って難クセを付けていたのがミランの名誉会長を務めるシルヴィオ・ベルルスコーニ氏である。同氏は大の「4-3-1-2」好き。このシステム導入を強行させようと現場介入を繰り返し続けてきたが、それを頑なに拒否するミハイロビッチ前監督と衝突。イタリアサッカー界では、リーグ戦5試合連続勝ち星なしのタイミングを見計らうようにしてベルルスコーニ氏がミハイロビッチ前監督に“引導”を渡したともっぱらだ。

 「4-3-2-1」は今季序盤で施行されていたシステムだが、そのトップ下で起用された本田もボナベントゥーラも苦闘し、チームは結果を残せなかった。それでもミランのブロッキ新監督はベルルスコーニ氏の顔色をうかがいながら指揮を執らねばならないのだから、ある意味で気の毒ではある。とはいえ、そのシステム変更のとばっちりを最も受けているのは本田だろう。次節である20日(同21日)のカルピ戦でも2試合連続の先発落ちが濃厚とされており、あと1年の契約をミランと残しながら今夏の移籍市場ではプレミアリーグへの移籍も欧州メディアの間ではささやかれ始めているほどだ。

約4カ月ぶりに先発落ちとなった本田圭佑(出典:ACミランのFacebookページ)

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