新社会人の皆さんへ FPの私からお金のアドバイスマネーの達人(2/3 ページ)

» 2016年04月26日 06時30分 公開
[完山芳男マネーの達人]
マネーの達人

メインバンクとサブバンクを使い分ける

 新社会人となり給与振込用として開設した銀行口座は、一生付き合うことになるメインバンクになるかもしれません。勤務先から給与振込口座の銀行を指定されるケースもいまだにあるでしょうし、地元にある地銀や信用金庫のほうがサービスもよく便利なこともあるでしょう。

 いずれにしても、メインバンクを選ぶポイントはATMの使い勝手がよくさまざまな支払いに対応できること。そして一番重要なのは、各種手数料が安い(できれば無料)ということです。

 ネット銀行はサブバンクとして口座開設し、必要に応じて活用すればよいでしょう。

勤務先で財形貯蓄制度があれば必ず利用する

 「財形貯蓄」とは、給与天引きの形で毎月一定額の積立貯蓄ができる制度です。銀行預金の金利と同様、現在は財形貯蓄の利率もほぼゼロに近いですが、会社によっては利子の補給があるところも。勤務先の給与担当部署に問い合わせてみましょう。

 財形貯蓄には、以下の3つがあります。

  • 一般財形
  • 住宅財形
  • 年金財形

 新社会人の皆さんは、迷わず住宅財形を選びましょう。当面は住宅購入の予定がなくても、将来の住宅購入費の一部として払い出す場合は、それまで積み立てた貯蓄残高(残高550万円まで)に対する利子などが非課税になるからです。

 住宅取得以外の目的で払い出した場合は利子に課税されますが、将来のライフプランが定まっていないうちは、とりあえず非課税のメリットがある住宅財形を選ぶのが賢明でしょう。

 また、社会人になるとなにかと出費が増えますので、「お金が余ったら貯金しよう」という考えは甘いです。財形貯蓄は毎月一定額を給料から天引きするので、この「勝手に貯まる仕組み」は手軽で効果的です。

 なお、財形貯蓄用に金融機関に口座を開く必要がありますが、先に述べた給与振込口座と同じ銀行を指定すれば資金管理の面でも便利でしょう。

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