この連載では、歴ドル&信州上田観光大使を務める小日向えりさんとともに、NHKの大河ドラマ「真田丸」に登場する人物、あるいは名シーンなどを取り上げて、よりドラマを楽しめるような情報や小ネタをお伝えしていきます。連載バックナンバーはこちら。
編集部F: 悲しいかな、ゴールデンウィークが終わり、今週はサラリーマンにとってなかなか堪える一週間でした……。小日向さんは連休中、数多くのイベントに引っ張りだこでしたね。
小日向: おかげさまで、GWは真田丸関連イベントに4日連続で出演させていただきました。1日目は江戸東京博物館「真田丸」展のオープニングセレモニー、2〜3日目は「ニコニコ超会議2016」の超・真田丸ブースでMC、そして4日目は「天皇賞」で草刈正雄さんとトークショー&墨絵ライブペインティングと、駆け抜けました。これまでの人生で一番ハードなGWだったかもしれません。
編集部F: そんな中で先週(5月8日放送)の『真田丸』は、ついに真田昌幸が上洛し、豊臣秀吉と対面しました。これまで信濃の屋敷では毛皮を羽織った昌幸にまったく違和感がありませんでしたが、大坂の場面で見るあの姿はいかにも山から下りてきた雰囲気がありましたね。そういえば、屋敷などでいつも昌幸の背後に飾ってある掛け軸は何ですか?
小日向: 「白山大権現」のことですね。これは真田一族の守護神です。白山大権現とは、白山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神様で、真田一族の故郷・真田町(現在は上田市に合併)にある山家神社に祀られていました。実はこのことと、真田に忍者のイメージがあることが関係しています。
編集部F: と言いますと?
小日向: 山家神社の近くに四阿山(あずまやさん)という日本百名山の一つに数えられる山があって、そこも真田一族は信仰していました。四阿山は修験道の聖地でもあったので、山伏も信仰のために訪れていて、真田一族と交流があったと言われています。
山伏は全国を歩き回っているから足腰が強いし、いろいろな情報を仕入れることができます。これが「真田十勇士」の基になっています。つまり、真田家は山伏たちを忍びとして使っていたということです。
ただ、真田十勇士はあくまで架空の話なので、本当のところはよく分かりません。ちなみに、上田にある角間渓谷には、真田十勇士の一人、猿飛佐助が修行したとされる「猿飛び岩」があり、ファンに人気のスポットとなっています。
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