間違いがちなフレームワークを総点検 「そのポジショニングでは売れない」マーケティングなんてカンタンだ!(2/4 ページ)

» 2016年05月20日 07時20分 公開
[金森努INSIGHT NOW!]
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一般的なポジショニング設定方法

 BMWやボルボのような、たった一言で自社の価値を顧客の頭の中に刻み込めるのであれば、それはそれで結構なことなのだが、多くの場合そこまで価値や特徴を単純明確化することは難しい。また、競合となる存在と比べられるのも常だ。

 故に、ポジショニングは2つの強力な価値の軸を用いて「ポジショニングマップ」を描いて整理する。前出のポルシェの場合の「小さい」×「速い(高性能)」もその例だ。二軸を使って顧客への訴求点を整理し、そこから4Pに反映していくのである。

二軸設定における「陥りがちなワナ」

 当連載の趣旨である「間違いがちなフレームワークを総点検」という意味では、この重要な行為である「2軸の設定」において間違いが発生し、マーケティングが失敗するケースが多々あると先に述べておこう。

 何が間違いで、どんな失敗が発生するのかを列挙する前に、二軸でポジショニングを表す「ポジショニングマップ」作成の大原則にして最重要ポイントを述べておく。

 ポジショニングマップの「軸」は、顧客(ターゲット)の「KBF(購買決定要因)」を用いる……ということだ。

 故に、それが理解されていないことによって、下記のような失敗するポジショニングの設定の仕方がされる。

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