売上過去最高! 知られざる「島村楽器」のルーツ水曜インタビュー劇場(楽器公演)(6/7 ページ)

» 2016年06月15日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

お客が入りやすいようなレイアウト

伊地: むむ、厳しい質問ですね。先ほど、以前は路面店を展開していたという話をしましたが、路面店ってものすごく入りにくいですよね。重い扉を開けて、暗い雰囲気の店に入らなければいけなかった。店内に入ると、ロンゲのお兄ちゃんが出てきて「お前、買うのか、買わないの、どっちだ?」と迫られてきそうで(笑)。

土肥: 入りにくくて、出にくい。「素人はお断り」といった雰囲気がありました。

伊地: 昔の路面店はそういった雰囲気が漂っていたので、ショッピングセンターの店は“お客さまが入りやすいようなレイアウト”を心掛けました。入口をなくして、圧迫感を払しょくしました。例えば、入口付近に電子ピアノなどを置いて、壁にはギターを並べたりして。うーん、でも、レイアウトで売れているのかなあ。

土肥: ほら、のらりくらり。第三者の目は厳しいですよ。

伊地: 楽器って、木でできているモノが多いんですよね。ピアノ、ギター、バイオリンなど。そうすると、温度と湿度をきっちり管理しなければいけません。これを怠ってしまうと、数百万円のバイオリンが「パキッ」と割れてしまうんですよ。

 そうなってはいけないので、壁にそって部屋をつくっているんですよね。ピアノの部屋、ギターの部屋といった具合に。部屋の中には特注の加湿器を設置していて、温度・湿度を徹底しています。

 ちなみに、湿度は50%前後をキープしなければいけません。温度は、人が過ごしやすい温度が楽器にとってもいいんですよね。普段ギターを使わないから誰も使っていない部屋に置いておく……というのはあまりよくありません。

ピアノの部屋などは温度・湿度管理が徹底されている

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