伊地: サックス、フルートといった管楽器は横ばい、バイオリンといった弦楽器も横ばい。
土肥: 少子化の影響を考えると、「横ばい」でも「健闘している」のかも。でも、管楽器→横ばい、弦楽器→横ばい、軽音楽系の楽器→減少……となると“いい話”がないじゃないですか。
伊地: ないですねえ(ニヤニヤ)。
土肥: なんですか、その笑顔は?
伊地: ピアノは苦戦しているのですが、電子ピアノがものすごく好調なんですよ。ピアノは価格が高くて、購入後も調律をしなければいけません。いまのピアノは消音機付きのモノがありますが、以前のモノは音の調整ができませんでした。夜にピアノを弾くことができなかったですし、弾けば近所迷惑になっていました。しかし、電子ピアノが登場することで、そうした問題を解決することができたんですよね。音の調整ができるので、夜中でも練習ができる。あと、価格も安いし、調律をしなくてもいい。こういった要因が重なって、電子ピアノがよく売れていますね。
土肥: なるほど。ただ、それだけでは納得できないんですよね。なぜ島村楽器が店舗を増やすことができたのかを。というのも、ショッピングセンターを中心にどんどん店舗数を増やしていけば、競合他社も黙ってはいないと思うんですよ。「ウチもショッピングセンターに進出して、電子ピアノをじゃんじゃん売ろう」となるはず。
失礼な言い方をすると、店に電子ピアノを並べたり、ギターを置いたり、サックスを飾ったり……って他社も真似できますよね。それでも、なぜ島村楽器は売り上げを伸ばすことができたのか。その理由のひとつに、店舗のレイアウトに何らかの秘密があるのではないでしょうか。30年以上前から、ショッピングセンターの中で店を構えてきたということは、他社が真似できない何かがあるはず。第三者の厳しい目ですよ、これは(キラーン)。どこかの知事のように、のらりくらりとした回答はやめてくださいね(笑)。
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