ファミコンブームの終息と、日本ゲーム業界への提言高橋名人が語る(1/4 ページ)

» 2016年07月14日 08時00分 公開
[高橋名人ITmedia]

 こんにちは、高橋名人です。

 この連載では、私の実体験を基に、ファミコンブームの誕生とその盛り上がりの裏側などについてお話してきました。最終回となる今回は、ファミコンブームの終息と、これからのゲーム業界について、私の意見をお伝えしたいと思います。

1993年にはAV仕様の新型ファミコンが発売(出典:Wikipedia) 1993年にはAV仕様の新型ファミコンが発売(出典:Wikipedia

20年も生産され続けていたファミコン

 2003年9月。レトロゲームファンにとって、衝撃的なニュースが流れました。それは、発売から20周年を迎えた「ファミリーコンピュータ」の生産が終了するというニュースでした。

「高橋名人の冒険島IV」 「高橋名人の冒険島IV」

 私はこのニュースを聞いたとき、悲しい気持ちになるというよりも、驚きを隠せませんでした。なぜならば、その間にTVゲーム機は16ビットになり、次世代機と呼ばれた「プレイステーション」もさらに高性能な「プレイステーション2」に生まれ変わっていたからです。そうした中でファミコンは途中でAV対応のニューファミコンにはなりましたが、脈々とファミコンが生産され続けていたのです。

 普通の家電であれば、20年間製造が続いていたというものは皆無でしょう。それなのに、TVゲーム機という先端技術を使っている機材でこうした事態が続いていたという事実に、一体どれだけのコアなファンがいてくれたんだろうという思いで一杯でした。

 ファミコンは、実際には1994年に発売された「高橋名人の冒険島IV」が最後のゲームソフトとなりました(現在ではさらに新作ゲームが登場していますので、これが最後のゲームとは言えなくなりました……)。

 一方で、新型TVゲーム機は次々と登場しています。それらを羅列してみましょう。

1987年 PCエンジン

1988年 メガドライブ

1989年 ゲームボーイ

1990年 スーパーファミコン

1994年 セガサターン

    プレイステーション

    3DO

1996年 NINTENDO64

1998年 ドリームキャスト

1999年 ワンダースワン

2000年 プレイステーション2

2001年 ゲームボーイアドバンス

    ゲームキューブ

2002年 Xbox

2004年 ニンテンドーDS

    プレイステーションポータブル

2005年 Xbox 360

    プレイステーション3

2006年 Wii

2011年 ニンテンドー3DS

    プレイステーション Vita

2012年 Wii U

2014年 プレイステーション4

    Xbox One


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