コラム
» 2016年07月25日 07時25分 公開

アピールの誤解――土下座で交際してくれることはありません(2/3 ページ)

[増沢隆太,INSIGHT NOW!]
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あこがれの会社の面接にて

 実際の面接においても、「御社に入るのが夢でした」とか「御社以外に志望先はありません。他社は受けていません」とかアピールしたり、あこがれの会社の面接にまでたどり着けたことで、面接の場で泣いてしまったという学生もいます。

 一見誠意のある態度のように見えます。しかし良く考えてみれば「御社に入るのが夢」って、幻想ではないでしょうか?そんなにその会社は天国でしょうか?入ってみたら嫌な上司や意地悪な先輩、そりの合わない同僚……嫌な思いをすることなど無い方が「異常」です。職場が天国であるはずがないのです。

 そうです、つまりは勝手に1人で盛り上がり、会社への幻想に突き動かされているだけの状態を表すのが、こうした「入るのが夢」のような状態と考えられます。

 恋愛でも一目ぼれというのは悪いこととは言いませんが、ほとんど何も情報もなく、人間性も分からない相手を好きになるということは、いわば「見た目のみで好きになった」だけのことではないのでしょうか?思い込みで、それも冷静さを欠く感情に突き動かされ、あげくに面接という重大な交渉の場で感情あらわに泣き出してしまうような人が、「仕事をできる」イメージに映るでしょうか。

 結婚や恋愛であれば、外見オンリー、美人・イケメンだけを理由に好きになったといわれても、お付き合いする以上人間性に関心が無いというのはぶっちゃけすぎでしょう。つまりこうした間違った自己アピールや志望動機は視点がすべて「自分中心」なのです。告白される側にしてみれば、そんな妄想のような思い込みを並べられても何一つ魅力を感じないのではないでしょうか。

 意欲が悪いのではありません。採用を決めるのはそこではないことを忘れているのではないかという指摘です。戦略的就活において目的が決定的に重要なのは、常に相手視点に立った、相手の感情や相手の立場を反映させることがなければ戦略が成就しないからです。

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