失敗した! そんなときこそ、マーケティングで考えなおそう新商品がヒットする確率は0.3%(3/3 ページ)

» 2016年08月24日 05時30分 公開
[竹林篤実INSIGHT NOW!]
INSIGHT NOW!
前のページへ 1|2|3       

人脈プロモーションを徹底

 最初に立ち上げたビジネスの失敗体験から、彼はプロモーションの重要性を学んだ。要するに、いくら優れた商品やサービスを持っていたとしても、それを想定顧客に知ってもらわなければ買ってもらえないのだ。

 だから、絞りこまれているとはいえ不特定多数を対象とするB2Cから、特定顧客を対象とするB2Bへと思い切った転換を行った。そうした顧客に対しては、代理店が機能することも理解した。自社でターゲットすべてにアプローチをかけるのではなく、ネットワークを活用する。この知人ネットワークが機能するのも、B2Bのメリットである。

 ラッキーなことに、彼が当初立ち上げたサービスは新奇性があり、さらに彼自身が若手ベンチャーだったことも相まってマスコミに取り上げられていた。だから、そうしたビジネスに関心を持っている相手、要するに彼が新たにターゲットに想定した相手の間では、彼の会社はある程度の認知度があった。だから受け入れられた。

 その結果、初年度の売り上げが、次年度には10倍以上に伸び、さらに今期は5倍程度の成長を見込んでいる。当初のモデルに固執していたら、今の成長はなかっただろう。

失敗したときのマーケティング頼み

 うまく行かなかったときは、もちろんピンチだが、チャンスでもある。マーケティングのセオリーに従ってプランを組んでいれば、どこが問題なのかが分かるはずだ。そこでサンクコストにこだわることなく、問題点を解消する。それができれば、ピンチはチャンスになる。

 よくPDCAが大切といわれるが、マーケティングにおいてはPDCAのAはAdjustmentだと思う。セオリーにのっとってプランを立て、実行してみて検証する。思い通りにいっていない場合には、セオリーに照らし合わせて修正する。マーケティングセオリーは、ビジネスを展開するための羅針盤として機能する。(竹林篤実)

 →フォローして竹林篤実氏の新着記事を受け取る

前のページへ 1|2|3       

Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.