絶体絶命の本田圭佑 電撃引退説まで飛び交う舞台裏赤坂8丁目発 スポーツ246(3/5 ページ)

» 2016年11月18日 11時35分 公開
[臼北信行ITmedia]

移籍先を選べる余裕などない

 こうした背景をもとにイタリアの現地メディアを筆頭に各国のサッカーメディアは、今冬の移籍市場で本田がいよいよミランから放出されると報じている。

 移籍先の候補として挙げられているのは米MLS(メジャーリーグサッカー)、そして中国スーパーリーグの上海上港だ。だが後者は同リーグで3位に食い込んだ強豪チームとはいえ、欧州主要リーグでのプレーを強く望む本田の願望にかなっているとはとても思えない。前者ならば、かつてMLSについて本田自身が「発展途上でこれから大きく成長する可能性のあるリーグ。まだ現実的ではないが、将来的にここでプレーすることは名誉だ」と口にした経緯もあり、移籍先の許容範囲に収まる可能性は高い。

 だが、そうは言っても今の本田には移籍先を選べる余裕などない。イタリアの現地メディアによれば「ミラン側が本田の移籍先を200万ユーロ(約2億3400万円)に設定した」との情報もあるが、この額を支払ってまで本田を獲りに行こうとするクラブが果たしてあるのかどうかという点にはかなりの疑問符が付く。現地メディアの中には「イングランドやスペインの複数クラブが興味を示している」といった報道も散見できたが、実際のクラブ名はまったく挙げられていなかったことからも想像がつくように「単純に興味を示している程度」のものなのだろう。

 さらに現地では本田を現時点で戦力外とするミラン側の真意について次のような見解が飛び交っている。

 「ミランとしてはできることならばマーケットが閉じる2017年1月中までに本田を他のクラブに放出したい。本田との契約が切れる来年6月より前の移籍であれば、移籍金が発生することで少しでもミラン側はカネを回収したいからだ。

 しかしながら、その移籍金がネックになってしまって本田を“処理”できなかったら元も子もない。約7億7000万円もの高年俸は今のミラン選手たちの中でもかなりの厚遇で、そんな超高給取りの本田がいくら半年後に契約が切れるとはいえ来年1月以降もしばらく残留しながらベンチウォーマーになり続けるとしたら他の選手、ひいてはチーム全体にモチベーション低下などの悪影響を及ぼすとクラブ幹部たちは見始めているからである」

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