空いた時間に、ささっと髪を切りたい――。そんなときにヘアカット専門店「QBハウス」(運営:キュービーネットホールディングス)で切ったことがある人も多いのでは。カット時間は10分で、料金は1000円(税抜き)。「短時間、低価格」をウリにした理容店が、海外でも増えているのをご存じだろうか。
2002年、シンガポールに進出。現地で手ごたえをつかんだQBハウスは、香港や台湾に出店し、2017年夏にはニューヨーク進出も予定している。来店客数と店舗数をみると、この10年で10倍に。そんなものスゴい数字をみると、当然、ライバルも登場してくる。「オレもオレも」「ワタシもワタシも」といった感じで、「短時間、低価格」をウリにした店がどんどん増えていったのだ。そうした店の看板をみると、「QQ」と書かれていたり、「QC」と書かれていたり。しかも、ロゴデザインや色まで似ているので「あれ? QBじゃないの?」と思われても仕方がないような看板を掲げているのだ。
そうした状況に対し、QBハウスはどのように対応したのか。自分たちのビジネスモデルをほぼそっくりに導入されるので、嫌気がさして髪が切れる……ではなくて、気持ちが切れてもおかしくはない。しかし、である。雨後の筍(うごのたけのこ)のようにライバル店が増えていったのにもかかわらず、同店はビジネスをどんどん拡大していったのである。
なぜ、そのようなことができたのか。キュービーネットホールディングスで海外事業を担当している取締役の松本修さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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