米国の選挙制度の関係で、各州の獲得選挙人の数でトランプ氏が勝利しました。一般投票ではわずかな差でヒラリー・クリントン氏が勝っていたので民意はクリントン支持と言えるのかもしれませんが、それだけ接戦だったことが伺えます。ただ、これが大きな話題になっていないことが、クリントン氏の人気のなさを表している気もします。
同時に、選挙が終わっても反トランプ運動が全米で繰り広げられていることに、今の米国社会が抱えている問題があるように見受けられます。人種差別を容認するかのような発言を繰り返す人を、自国のトップに選ばなければならないというのが今の米国なのでしょう。
トランプ大統領の誕生は、日本そして世界に何をもたらすのか。それをひもとくには、まずは彼が勝利した背景を知る必要があります。
トランプ氏勝利の布石は、実は大統領選挙予備選から見受けられました。それは民主党候補者争いの中で、超左派といわれたバーニー・サンダース氏が善戦したことです。彼の主張は今までの米国の在り方を否定するもので、まさに社会主義国家を目指していたかのようでした。
これだけを見ても、第二次世界大戦後のソ連をほうふつとさせる内容です。右と左、入り口は違っても行き着く先は中間層や低所得者層の救済でした。手法は異なりますが、同じような内容をトランプ氏は訴えています。この1点に全米が動いたと言っても過言ではありません。
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