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» 2016年12月23日 07時30分 UPDATE

杉山淳一の「週刊鉄道経済」:ゲーム「A列車で行こう」で知る鉄道の仕組み (3/5)

[杉山淳一,ITmedia]

列車の運行を極めると実際の鉄道に近づく

 列車を効率よく運行し、都市を発展させ、沿線の需要に応えていく。それは実際の鉄道も、A列車で行こうシリーズも同じだ。適切なタイミングで、大量の列車を運行するにはどうしたらいいか。最新作のみんなのA列車で行こうPCで再現してみよう。

単線と複線の輸送力の違い

 単線では2つの駅間に1本の列車しか入らない。これが複線になると双方向で続行運転が可能になり、列車を増発しやすくなる。ただし、実際の鉄道では複線にも閉塞という安全システムがあり、列車の運行間隔が保たれる。ゲームはそこまで再現していないから列車を詰め込める。

2つの駅を単線で結ぶ

 駅間が長いほど列車の通行時間も長くなるため、列車の数は少なくなる。しかし、山の中など駅を設置できる場所ではない。そんなときは信号場を作り、列車のすれ違いのための停車を行う。これは特に北海道の幹線で見られる情景だ。

交差支障を解消する

 複線の終端駅では、すべてのホームに列車を発着させて、発車時の進行方向を整理するために分岐器を置く。これを駅の手前に置くと、発車する列車と到着する列車が鉢合わせするため、スムーズに運行できない。この鉢合わせ状態を交差支障という。

 鉢合わせを避けたダイヤを設定すると運行間隔が制限される。交差支障を解消する方法として、駅の後方に引き上げ線を用意する。駅の後方でも交差支障は起きるけれども、乗客を乗せた列車が駅の手前で待つ状態は減り、運行間隔を短くできる。

急行運転を活用する

 大都市を結ぶ路線の中間に駅を作る場合、すべての列車を停めると、大都市間の乗客にとっては所要時間の増加になる。そこで、既存の列車は中間駅を通過させて輸送量を維持し、中間駅に停車する各駅停車を増発する。急行運転の始まりだ。中間駅を増やしていくと、各駅停車の後方で急行列車が詰まってしまうので、途中の駅で追い越しを行う。

 A列車で行こうシリーズは乗客を遠くへ運ぶほど、キロメートルあたりの運賃が高くなる。これは実際の鉄道とは逆だ。鉄道運賃は遠距離低減型で、長距離きっぷになるほどキロメートルあたりの単価は安くなる。A列車で行こうでは乗客を遠くへ運んだほうが儲かる。実際の鉄道はどうかというと、長距離高速列車は特急料金をいただいて、旅客の単価を上げるわけだ。

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