ビジネスパーソンの強い味方!総務のナゾに迫る

「家で食べる」もあり 広がる“宅配型”社食手軽さが売り(3/3 ページ)

» 2017年06月15日 11時00分 公開
[加納由希絵ITmedia]
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持って帰って食卓に

 キュービックのように、利用者のニーズによっては、使い方の幅が広がりそうだ。おかんの広報担当、中村星斗氏に話を聞くと、「利用方法は、予想より多岐にわたっています」。定食にしたり、おかずに1品足したり、小腹を満たしたり……と、会社内で使うだけでなく、パックのまま「持って帰る」人も多いという。

 例えば、帰宅後に家族の食事を用意しなくてはならない人が、夕食のおかずの1品として購入すれば、家事の負担を軽減できる。和食中心の「ほっこりと感じられるメニュー」(中村氏)をそろえているため、食卓にもぴったりだ。翌日の家族の弁当に入れる使い方もできる。

 さらに、持ち帰った総菜をアレンジする使い方も。例えば、おかんのカボチャサラダに手を加えて、カボチャグラタンを作った人もいるという。そこまでしなくても、野菜を切って加えるだけでも、違った味わいの料理ができる。

 オフィスおかんが設置される形態もさまざま。従業員が少ない企業のオフィスだけでなく、大企業の支社や営業所、工場などに導入されるケースも多い。また、社食がある企業でも、シフト制勤務でさまざまな時間に食事をとる従業員に対応するために、おかんを利用するケースもあるという。

 最近導入が増えているのは、歯科医院などの医療機関。看護師などの人手不足が深刻で、食事補助の福利厚生は採用の武器になるという。「離職が減った」という声もあった。

 「いろんな解釈で利用してもらえることで、多様なニーズにマッチしたサービスになっています」(中村氏)。


 ダイバーシティに取り組む企業が増え、社員の働き方も多様化している。個々のワークスタイルや食事に関するニーズに対応するために、宅配型のようなサービスがヒントになるかもしれない。

 →第5回 社食がないのはなぜ? 交流の場はほかにある

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