連載
» 2017年08月04日 07時00分 公開

杉山淳一の「週刊鉄道経済」:JR九州が発表した「全路線の通信簿」から見えること (4/5)

[杉山淳一,ITmedia]

 先ほどの表に、国交省から発表された14年度(平成26年度)の平均通過人員の数値を追加し、さらに各路線の代表的な列車を添えた。JR九州発足時から見れば増加している筑肥線、佐世保線、香椎線、大村線については、14年度から見れば減少に転じている。ここはJR九州も実は危機感を持っていると思われる。

photo 国土交通省の資料「平成26年度平均通過人員」を並べてみた

 しかし、筑豊本線、久大本線、宮崎空港線、後藤寺線は増加に転じた。筑豊本線は福北ゆたか線としての整備、後藤寺線も新飯塚で筑豊本線に接続する。久大本線は特急ゆふいんの森の効果だろうか。上昇基調だったけれども、現在は大雨災害で不通区間がある。早期復旧を望みたいところ。宮崎空港線は1996年に建設された。JR九州が空港連絡線として戦略的に建設した路線で、順調に利用者を伸ばしているようだ。

 注目すべきところは、発足時以来、大幅に減少した肥薩線、日南線、三角線に観光列車を投入しているところ。最下位の肥薩線はSL人吉のほか、「かわせみ やませみ」「いさぶろう しんぺい」「はやとの風」などを投入している。利用者が減少した路線も、諦めずにてこ入れを図っていく姿勢が見受けられる。ただし、次に利用が少ない吉都線については観光列車投入のうわさもなく、今後が気になるところだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間