12年10月に新潟県佐渡市でスタートしたDINING OUTは、今回のニセコで11回目を迎えた。なぜニセコを選んだのか。その理由について、DINING OUTの総合プロデューサーである大類知樹氏は、「夏のニセコを表現することに価値を感じたから」と明かす。
今回のDINING OUTは私有地が使われた。場所を提供したグリッグ翔矢さんはニセコに住む実業家、アーティスト
DINING OUTは通常、さまざまな地方から依頼があり、その中から開催地を選ぶことが多いという。今回も同様に自治体やリゾート開発会社などから声が掛かったそうだが、今までの開催地と異なりニセコは特殊だったと大類氏は言う。
「既にニセコは世界中から人が集まるような有数の観光地なので、なぜわれわれにオファーが来るのか疑問でした。けれども、実は夏のニセコの魅力がまったく発信できていないという課題を抱えていたので、それならば我々がプロデュースする意義はあると思ったのです」(大類氏)
ニセコの夏は短い。5月でもまだ雪が残っていて、9月に入れば秋めいてくる。しかし裏を返せば、わずかな期間で一気に自然の生命が芽吹くのを目の当たりにできるのが、ニセコの夏の魅力である。大類氏は実際に現地を訪れてみて、それを肌で感じた。そこでニセコの大自然、すなわち、火、水、風、大地を表現しようと、「『羊蹄山』が奏でる万物の自然四重奏」を今回のDINING OUTのテーマに据えたのだ。
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