今年も球児たちが夏の聖地を大きく沸かせた。第99回全国高等学校野球選手権大会は決勝戦で花咲徳栄(埼玉)が広陵(広島)を下し、初優勝を遂げた。高校通算107本塁打の早実、清宮幸太郎内野手が出場権を逃したことで盛り上がらないのではとも言われたが、フタを開けて見れば新記録の1大会通算6号を放って"清原越え"を果たした広陵、中村奨成捕手の大活躍もあって多くの人の注目を集めた。
ドラマのような結末の試合もあった。大会第11日の19日、仙台育英(宮城)が史上初の2度目となる春夏連覇を狙った大阪桐蔭(大阪)に2ー1で逆転サヨナラ勝利。3年ぶりのベスト8進出を決めたゲームだ。0ー1で迎えた9回裏二死、仙台育英の攻撃。ほぼ九分九厘、勝負は決していた中、ここから仙台育英の打線が脅威の粘りを見せる。
単打と四球で土壇場から一、二塁の好機をつくると、続く7番打者の遊ゴロで万事休すと思われたが、捕球の際に大阪桐蔭の一塁手・中川君(2年)の足がベースから離れていたことで、セーフの判定に。これで満塁とすると8番打者が中越えの適時二塁打を放って一気に2人の走者を還し、ミラクル勝利をたぐり寄せた。
だが、すでに多くの人がご存じのようにこの仙台育英の勝利には残念なことにネット上で「クレーム」が付けられ、何か後味の悪いものとなってしまった。この試合で7回に仙台育英の正捕手、渡部君(3年)が遊ゴロで一塁を駆け抜ける際、ベースに触れている中川君の右足を自身の左足で蹴り上げてしまっていたからだ。
このシーンの動画はネット上にすぐさまアップされ、書き込みでは「故意に蹴っていた」「蹴られた影響で足が腫れたことで、中川は9回の守備で足がベースから離れてしまった」などといった指摘が噴出。しかも同じ甲子園での大会2回戦・日本文理戦でも渡部君は同様の"キック疑惑"があったとネット上で疑惑が持ち上がり、大炎上してしまったのである。
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