乗り鉄にチャンス!賞金5万「鉄旅オブザイヤー」一般部門杉山淳一の「週刊鉄道経済」(4/4 ページ)

» 2017年09月01日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]
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アイデアを企画に落とし込む

 私は先週、16年度の応募対象地域だった山口県を旅してきた。ここで応募作のアイデアを書き出してみた。

「錦川鉄道とことこトレイン、深夜のトンネルウォーク・しし鍋三昧の旅」

 錦川鉄道の終点錦町から雙津峡温泉まで、鉄道路線予定地を走る、とことこトレインがある。途中に桜並木のトンネルと蛍光石のアートが光る「きらら夢トンネル」がある。とことこトレインは一時停止して見学させてくれるけれど、この全区間を運行時間外に歩いてゆっくり鑑賞させてもらう。宿泊は雙津峡温泉で、イノシシ鍋を中心に。

photo 錦川鉄道とことこトレイン「きらら夢トンネル」

「SLやまぐち号 乗る旅 撮る旅」

 山口線のSLやまぐち号に片道乗車。著名な鉄道写真家が同行し、帰路と翌日はマイクロバスを仕立てて沿線の撮影スポットでSLやまぐち号を撮る。非鉄対策(笑)として、秋吉台、秋芳洞を組み合わせてもいい。

「山口県の終着駅めぐり」

 他の路線と接続しない終着駅を訪ねる。山口県には小野田線の長門本山駅、山陰本線支線の仙崎駅がある。長門本山駅は瀬戸内海側。付近に焼きたてパンのうまい店がある。仙崎駅は日本海側。海上アルプスと呼ばれる奇岩の風景は観光船で眺めたい。どちらも運行本数が少ないため、臨時列車を手配して訪れたい。何か特別な車両で美祢線を経由するか、長門本山から下関へ抜けて、観光列車「○○のはなし」に乗るか……。

photo JR西日本小野田線 長門本山駅 列車は1日3本だけ

 こんな風にざっくりとアイデアを出したら、公式サイトから応募用紙をダウンロードし、応募要項に従って旅行会社のパンフレットのような行程表やセールストークを盛り込んで、応募用紙と参考資料をメールで送信する。

 応募の受付は8月21日から始まっており、締め切りは10月31日まで。健闘を祈る。

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。


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