スタートトゥデイは10月1日、運営するファッションECサイト「ZOZOTOWN」で、商品の送料を利用者が決める「送料自由」制度を導入した。「通販・EC業界初の前代未聞の試み」という。
初期設定は400円だが、プルダウンメニューから100〜1500円の範囲(100円単位)で送料を設定でき、「その他」の自由入力欄を使えば0円も可能だ。
送料自由の試みは試験的実施であり、「予告なく変更・終了する場合がある」という。
ZOZOTOWNではこれまで、商品代金の合計が4999円(以下、税込)未満の場合、399円の配送料が別途かかっていた(合計4999円以上の場合は配送料無料)。ヘビーユーザー向けに、配送料が無料になる有料サービス「ZOZOプレミアム」「ZOZOプラチナム」を展開していたが、7月31日に終了している。
運送業界最大手のヤマト運輸が値上げに踏み切るなど、人手不足や待遇改善が社会問題となっている。スタートトゥデイの前澤友作社長は自身のTwitterで「0円でも500円でもお客様の自由です。自由に価格を決めていただくことで、運ぶ人と受け取る人との間に、気持ちの交換が生まれれば素敵だなと思います」とコメントしている。
類似の取り組みとして、米国のアパレルブランド「Everlane(エヴァーレーン)」などがある。Everlaneは通常セールを行わないが、割引セールの代わりとして「原価と送料のみ」「原価と送料とEverlaneチームへの上乗せ」「原価と送料とEverlaneチームへの投資」――と3つの価格を提示し、利用者に選ばせる取り組みを行ったことがある。2015年のBuzzFeedの記事によると、既存顧客に向けたテストでは10%が中・最高価格帯を選択したという。
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