国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
日本シリーズが盛り上がっている。パ・リーグ優勝チームの福岡ソフトバンクホークスとセ・リーグ3位からクライマックスシリーズを突破した横浜DeNAベイスターズの戦い。11月1日に横浜スタジアムで行われた第4戦はベイスターズが本拠地スタンドからの大声援を味方につけ、王手をかけていたホークスを下し、1勝3敗とした。
その現場でとても気になったことがある。プレーの面ではなくグラウンド外での話だ。10月31日の第2戦と11月1日の第3戦、大勢のベイスターズファンが球場に入れず、「雰囲気だけでも味わいたい」と外まで聞こえる大声援を耳にしながら、それに合わせて応援している姿が目に入った。その中のファンに話を聞くと、どうやら日本シリーズのチケットが売り切れで買おうと思っても手にすることができなかったという。
10月28日にチケット販売開始となった今回の日本シリーズ。同日10時に一般販売がスタートしたものの、昼過ぎには大手チケットサイトで売り切れ。約2時間で“プレミアムチケット”となっていた。
「お金を注ぎ込めばチケットは買える。でも、その値段はあまりにも高い。いくら生観戦したいと思っても簡単に用意できるような額じゃない。自分たちのような熱いファンの気持ちを逆手にとって売り物にしようとするなんて絶対に許せないです。本当に何とかしてもらえないでしょうか」
前出の熱狂的なベイスターズファンは怒りをあらわにしていた。その怒りの矛先は「チケット転売」についてだ。
第3、4戦が行われた横浜スタジアムのスタンドの光景を目にして「おかしいな」と感じた人は1人や2人ではないはず。いや、第1、2戦が行われていたホークスの本拠地、ヤフオクドームのスタンドでも、それは同じだった。日本シリーズは全試合のチケットが完売だったにもかかわらず、どの試合でも明らかにいくつかの空席が散見されていたからだ。
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