サッカー日本代表はハリル監督で大丈夫なのか赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)

» 2017年12月28日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]
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関係者から嘆き節が飛び交う

 ハリルホジッチ監督が日本代表で目指しているスタイルは「縦に速いサッカー」。高い位置からボールを奪い、速く攻めていく。世界で勝つためにパスでつなぐサッカーからの脱却を求め、日本サッカー協会はハリルホジッチ監督の手腕にかけた。だが、これに関してもサッカー界のOBや有識者たちからはロシアW杯予選後の欧州遠征や東アジアEー1サッカー選手権で期待に応えられない試合内容及び結果が続いたことで疑問符が投げかけられている。

 その中からは「ハリルは日本人選手の個性を把握できていない」というブーイングも噴出。要は戦術うんぬんよりも指揮官の姿勢や心構えのほうに大きな問題があると思えてならない。

 日本代表の本番直前の強化試合やロシアW杯を中継するテレビ各局、W杯特需を期待する広告代理店の関係者たちからは「ハリルでは日本代表が勝ち上がれる可能性が低いと言わざるを得ない」「ハリルジャパンでは人気もいまひとつ」などといった嘆き節が飛び交う。それでも日韓戦の歴史的大敗から2日後、会見でハリルホジッチ監督は自身に批判が殺到していることについて触れ「逆にそういう言葉を聞くと、より意欲的に続けたいと思う」と開き直った。

 最新の国際サッカー連盟(FIFA)の世界ランキングでも日本は57位にダウン。まるでポジティブな要素が見られない日本代表を今後再び上昇気流に乗せるには今のところ監督の言葉を信じ、その手腕に頼るしかない。W杯イヤーの18年こそは自身の発言通り、もっと「意欲的に」なってほしいと切に願う。

臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:

 国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

 野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。


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