ロボットが働く「変なホテル」、ロボットが料理をする「変なレストラン」、AI(人工知能)が接客する「変なバー」――。ハウステンボス(長崎県佐世保市)が次に展開する「変な」シリーズは?
ハウステンボスは2月16日、AR(拡張現実)を活用した「変なアートアプリ」の提供を始めた。ハウステンボス内の美術館にある作品を専用アプリでかざすと、アプリ上で作品の中の人物が語り出したり、音楽が流れたりする。このサービスはARシステムの開発を手掛けるエルバホールディングスと共同で開発した。
ハウステンボス内の美術館で昨年12月から開催している『光と影の画家レンブラントと栄光の17世紀オランダ絵画展』(3月5日まで)で展示している10作品が対象で、「変なアートアプリ」を作品にかざすと、アプリ上で自画像版画の「レンブランド」が美術館や作品について説明してくれる。変なアートアプリは多言語対応で、中国語、英語、韓国語に切り替えることができる。
ハウステンボスの澤田秀雄社長は「多言語対応で、作品を分かりやすく説明してくれる美術館は少ない。2020年に向けてARのコンテンツ開発を加速させていきたい」と話した。
両社は今後、変なアートアプリの技術をハウステンボス以外の全国の美術館や博物館に横展開していくとしている。「美術館や博物館は国内に6000以上ある。その約3割に導入することを目指している」(エルバホールディングス)
また、変なアートアプリを活用したグリーティングカード「変なカード」(4枚で税込350円)の販売も始める。「変なカード」に同アプリをかざすと、アプリ内でカードのキャラクターたちが楽器の演奏を始め、音楽が流れる。ハウステンボス内のお土産コーナーなどで販売し、カードの種類も増やしていく予定だ(現在は4種類)。
ハウステンボスは、ハウステンボス内にある宮殿「パレス ハウステンボス」を投影物にしたプロジェクションマッピングの作品を世界中から募集し、「プロジェクションマッピング 国際コンペティション」を開催する。現時点で36カ国から108作品のエントリーがあり、選考に通過した作品を3月10日〜4月28日まで公開していく。
また、審査や投票によって賞を決定する「プロジェクションマッピング世界大会」を2019年に開催する。
澤田社長は「世界中からクリエイターを集め、審査や投票によって賞を決定するプロジェクションマッピングの世界大会は今までなかった。世界初の取り組みだ」と説明。
「当社はこれまで、世界最大のイルミネーションを実施するなど、さまざまなイベントで集客力を高めてきた。今回も世界最大のプロジェクションマッピングのイベントを開催することによって、開催期間中に10万〜20万人の集客効果が期待できる」(澤田社長)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング