ジャニーズと日ハムに学ぶ、人材輩出企業の正しい在り方常見陽平のサラリーマン研究所(3/4 ページ)

» 2018年04月20日 08時00分 公開
[常見陽平ITmedia]

ジャニーズ事務所の「強さ」

北海道日本ハムファイターズは「人材輩出企業」

 と同時に、ジャニーズ事務所の「強さ」を感じた。筆者は、ジャニーズ事務所を芸能界の自民党だと見ている。このように書くと、「なんだと!? 森友・加計問題で揺れに揺れている自民党と一緒にするな!」とファンからお叱りの言葉を受けそうだが、悪い意味ではない。

 自民党には右派、中道、左派とさまざまなスタンスの政治家がいて、派閥もある。経営者、弁護士、官僚から転じた者もいれば、コテコテの2世議員だっている。70代の長老もいれば、30代の若手だっている。支持するかどうかは別として、この多様性と、次世代の政治家が常に生まれているのが、自民党の強みだ。

 ジャニーズ事務所は、しっかりとした稼ぎ頭がいつつ、新しいタレントを育て続けているのが強みだ。まさに、プロダクトポートフォリオマネジメントである。SMAPが解散しても、渋谷すばるが退所しても、ジャニーズ事務所は常に次世代のスターを生み出し続けている。しかも、強烈な個性を持った者たちを、だ。

 日本ハムファイターズに関しては、スターを育て、しかも大胆に放出することに美学を感じる。大金を積んで「どうかチームに残ってくれ」と慰留するのではなく、大胆に手放すのである。

 同球団の順位は年によってブレている。ただ、何度もリーグ優勝を経験している球団である。甲子園などで活躍した選手だけでなく、これから伸びそうな選手を含めて獲得する力、目利き力、育成力が強みだと見ている。

 突き詰めると、「人材輩出企業」と呼ばれているところは、採用力、育成力が違うのだ。そして、人材の層の厚さが違う。単に会社を辞める人が多いところなら、他にもたくさんある。それこそ「ブラック企業」と呼ばれるような企業がそうだ。

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