米Appleの共同創業者、スティーブ・ウォズニアック氏が、オーストリアで開かれたテクノロジー関連カンファレンスで、仮想通貨とブロックチェーンが築くであろう技術の未来について語った。
Inverseが報じた。
ウォズニアック氏は、非中央集権的な技術に対する以前からの肯定的な考え方を踏襲しつつ「次の大きなIT革命が起ころうとしている」と述べ、ブロックチェーン技術が仮想通貨以外の分野で広く応用されるにはまだ少し時間がかかると指摘。
応用できる範囲を広げるにはさらなる改良が必要であるとした上で「ブロックチェーンも仮想通貨もその全潜在能力を発揮できるようになるまで10年くらい」と主張した。
ウォズニアック氏は仮想通貨の熱烈な支持者として知られる。
昨年10月のカンファレンスでは、ビットコインは金や米ドルより優れていて安定していると発言。
米ドルについては米連邦準備制度理事会がいつでも発行できるが、ビットコインは発行上限(2100万枚)が決まっているため一定数しか存在しえない点を踏まえると「仮想通貨はすでに不換紙幣より勝っている」とした。
その際に、ビットコインは“本物”とする一方で、米ドルは“偽物のようなもの”と呼んでいた。
米TwitterのCEO(最高経営責任者)ジャック・ドーシー氏も今年3月に、ウォズニアック氏の意見に賛同するかのように「ビットコインが米ドルを超えるのはほんの10年くらいだろう」と述べている。
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