4月27日に亡くなった女優の朝丘雪路さん。最後に舞台に立ったのは2014年だが、朝丘さんが12年に出演した「スープはるさめ」のCMは生前の元気な姿を国民が目にする貴重な作品となった。
このCMは人気アニメ「アルプスの少女ハイジ」を実写化したもので、リニューアルしたスープはるさめを強く訴求する内容だった。CMタイプは「ハイジ登場」篇と「ハイジおいしさ」篇があり、それぞれ全国に放送された。
大人に成長したハイジ、ペーター、クララがスープはるさめを通じて久しぶりに再会するというストーリーで、朝丘さんはハイジを演じた。
特に印象深いのが、「ハイジおいしさ」篇。朝丘さんがクララに対し、自分とスープはるさめのどちらが好きかと尋ねると、クララは笑顔で「スープはるさめ」とあっさり答えてしまう。予想外の返答にショックを受けた朝丘さんは「クララのバカ―!」と言いながら走り去る。
朝丘さんは撮影中にアドリブで満面の笑みを浮かべながらカメラに向かってピースサインをするなど、ハイジ顔負けの天真らんまんさを見せたという。
スープはるさめを販売するエースコックは朝丘さんの死去について次のようにコメントを発表した。
「突然の訃報に接し、たいへん驚いております。朝丘雪路さんには、12〜13年にかけて弊社のTVCMにご出演していただきました。『スープはるさめ』のTVCMで、アルプスの少女ハイジ役を好演してしていただき、そのお陰もあり、今日まで女性を中心に国民の皆様に愛され続ける商品となりましたことを深く感謝しております。朝丘雪路さんの生前のお姿を偲び、心からご冥福をお祈りいたします」
スープはるさめは、カップスープのカテゴリーでは人気のシリーズだ。現在は「スープはるさめ ワンタン」(希望小売価格:税込150円)などが発売されている。朝丘さんの演技は主なターゲット層である20〜30代の女性に強い印象を与えた。
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