高速バスを利用したことがある人に聞きたい。どこの会社を利用しましたか? と。
「うーん、どこだったかな」と覚えていない人もいるだろうし、「楽天バス!」と答えた人もいるだろう。ちなみに「楽天バス」という会社は存在しない。「楽天トラベル」を通じて予約したので、「楽天バスに乗った」と勘違いしているのかもしれない。
「覚えていない人や、勘違いした人をバカにしやがって」といった言葉が飛んできそうだが、そーいう意味で質問したわけではない。覚えていない、勘違いしていて当たり前なのである。一般の消費者に、高速バスを利用した際のポイントを聞いたところ「価格」が最も多く、次に「利便性」「所要時間」と続き、4番目に「バス会社」である(消費者庁調べ)。
高速バスを利用する際、「会社名」を重視する人が少ないなかで、“指名買い”されて売り上げを伸ばしている会社がある。埼玉県富士見市に本社を置く「平成エンタープライズ」だ。台湾人観光客の輸送からスタートして、10年ほど前に高速バス事業に参入。利用者数を見ると、2013年度は39万人だったが、その後数万人ずつ増えていって、17年度は48万人に。17年3月期の売上高(連結)は70億円だったが、18年3月期は84億円を見込んでいる。
高速バスに乗る際、「どこの会社でもいいや。気にしないよ」という人が多いなかで、なぜ平成エンタープライズは選ばれるのか。きっと何らかの仕掛けがあるに違いない。その謎を解くために、同社の田倉貴弥社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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