だから、本田圭佑は「稀代のヒール」として叩かれる赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)

» 2018年06月21日 12時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

本田の表情はどこかぶぜんとしたまま

 あえて歯に衣着せぬ本音や大口を発し、それがたとえ自分を追い込む形になっても後悔しない。本田はそういうビッグマウスのスタイルで自分をがんじがらめにしながら妥協できないようにし、律することでここまで突っ走ってきた。

 だから時には、さまざまな誤解も生む。ハリル解任騒動の前に収録されたNHKのドキュメンタリー番組で「ハリルのやるサッカーに全てを服従して(代表に)選ばれていく。そのことのほうが僕は恥ずかしいと思ってるんで。自分を貫いたと自分に誇りは持ってます」などと強気に発言したことも、ウソ偽りのない本音だろう。

 この発言ばかりがメディアに多く取り上げられているが、実は同番組で「(代表選出は)微妙やと思うんで」と言い切っているように後の解任騒動ぼっ発について本当に何も知らず、落選を覚悟した上での純粋なビッグマウスだったことも当然否定し切れない。

 しかも歴史的勝利を上げたコロンビア戦後、インタビューに応じた本田は「結果だけ見れば勝ち点3を取れたので満足行く結果だったと思います。一方で内容はそこまでよかったとは感じていないですし、相手が10人の中でアドバンテージを生かし切れていなかったと思います」などとコメント。

 インタビューアから鮮やかなCKからのアシストだったと指摘されると素直に「ありがとうございます」と口にし「結果を出すということにこだわって今まで準備してきましたし、自分に与えられた時間はわずかでしたけど、まず1つ、しっかりと決勝点に絡む仕事ができて、そこに関しては非常に嬉しく思っています」と続けたが、表情はどこかぶぜんとしたままだった。

 そして「欲を言えば自分自身が決勝点を決められるような活躍ができればいいと思っていますが、チームが勝つことが一番なので非常に満足しています」と自分に言い聞かせるような言葉も述べた。

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