全自動でごみを片付けてくれるテーブルも 中国のスゴい“未来のコンビニ”、そのリアル山谷剛史のミライチャイナ(4/4 ページ)

» 2018年07月27日 06時00分 公開
[ITmedia]
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 新しいコンビニの中でも、スマホアプリでも決済できる有人のスーパーやコンビニが現状では最も便利に感じた。あらかじめインストールした店舗のアプリないしは微信小程序を起動し、アプリのバーコードスキャナーから商品のバーコードを読み取り、セルフで電子決済で購入を完了させるというものだ。

photo 中国全土に展開の蘇寧小店
photo 蘇寧小店の店内

 ラオックスを買収したことで知られる家電量販店「蘇寧電器(SUNING)」が展開するコンビニ「蘇寧小店」などがその代表だ。ECが盛んな影響で、中国最大手の蘇寧電器でもリアル店舗での購入者が少なくなっている中、全国の店舗内に蘇寧小店を設置したことで、一気に店舗数を増やしている。現金での支払いも可能で、最新テクノロジーに追随できない市民に対しても優しい。

photo ウォルマートの一部店舗ではスマホセルフ決済レーンが設けられている

 客入りを見ると、ガラス張りの密閉された無人コンビニより、自販機を詰め込んだコンビニのほうが客は多く、それよりさらにセルフスマホ購入対応の有人コンビニのほうがにぎわっている。ガラス張りの無人コンビニは確かに斬新だが、駐車場や広場に置かれていることもあり、「新しくできたのに気づかなかった」という声も。今のところはスマホでセルフ購入もできる店舗が、ニューリテールの最適解のひとつのようだ。

筆者プロフィール:山谷剛史

 フリーランスライター。一時期海外アジア経済情報を配信する「NNA」に在籍。 中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強く、連載記事執筆ほか、講演や メディア出演など行う。書籍では「中国のインターネット史 ワールドワイド ウェブからの独立」(星海社新書)、「新しい中国人〜ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)など。


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