信頼関係ができ、相手のニーズ・ウォンツが把握できれば、あとは課題解決につながる商品を提案するだけだ。自分や自社が扱っている商品を見渡して、「こういうのがあります」と提案できる。
そのための時間は、前述の通り全体の1割くらいあれば十分だと思う。この時点ですでに信頼関係ができているため、相手は商品に興味を持ってくれやすくなる。聞く耳を持ってくれるため売れやすくなる。
また、信頼関係ができていなければ、その営業マンから買う必要性もない。結果、最も安いところから買うという判断になりやすく、価格競争に巻き込まれる。信頼がないせいで、ちょっとした不備がクレームに発展したり、関係性が弱いせいで解約も起きやすくなる。尊敬、共感、勇気付けによる信頼づくりは、そういったトラブルを防ぐことにもつながるのだ。
売り手側である営業マンとしては、「売らないといけない」というプレッシャーから解放されるのが最も大きなメリットかもしれない。「売ろう」「売ろう」とするのは疲れる。しかし、信頼してくれる相手なら、気持ちよく話を聞いてくれ、自然に売れる。これは楽しい仕事だ。ストレスもない。
そもそも営業マンは、表面上は売る人であるが、売るために存在しているわけではない。相手のニーズやウォンツを解決するために存在している。その役割を認識することが売れる営業マンになるための出発点だろう。主役はいつも相手である。
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