ここ数年、日本からマカオに足を運ぶ人が増えている。2016年は30万613人で対前年比6.52%増、翌17年は32万8990人で同9.44%も伸びているのだ。マカオ政府観光局によると、この勢いはしばらく続く予定で、「今年は35万人、そして来年は42万人になるだろう」と予測している。
このように書くと、「そらあ観光局の人が『今年も来年も減ります』なーんてなかなか言えないでしょ」と指摘されそうだが、なにもテキトーなことを言っているわけではない。実現の可能性が高い理由が2つあるのだ。そのワケを紹介する前に、マカオがどんなところなのか簡単に説明する。
かつてポルトガル領だったマカオは1999年、中国に返還。面積は30.5キロ平方メートルなので、東京の板橋区(32.17キロ平方キロメートル)と同じくらいの広さになる。あまり広いとはいえないところに64万人も住んでいるので、人口密度は世界一。消費税はなく、公立病院での診療費はタダ、高校までの教育も無料としている。
マカオは広くないこともあって、観光するところもそれほど多くない。人気スポットのベスト3は、イエズス会によって1602年に建てられた「聖ポール天主堂跡」、ポルトガル統治時代の名残りを色濃く残す「セナド広場」、最南端の埋め立て地に建っている「マカオタワー」(高さ338メートル)といった感じ。あとは、やはり「カジノ」である。小さな街に、大小合わせて40ほどのカジノ施設が軒を連ねているので、ギャンブルを楽しみたい人にとっては何度も足を運ぶところになるのだろう。
それにしても、である。なぜここ数年、渡航者が増えて、今年も来年も増えると予測しているのだろうか。
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