「未来の営業マニュアル」いかがですか
コラム
» 2018年09月20日 07時51分 公開

ロイヤリティーの高め方:お客様への“努力”を減らすには、どうすればいいのか (1/4)

「お客さんのためにあれもして、これもして……。とにかくおもてなしをすることが大切」と考えている人も多いのでは。そうした振る舞いは、本当に効果的なのか。実は……。

[権田和士,ITmedia]

応援される営業術:

 会社で応援される人に、どのような傾向があるのか。信頼、誠実、謙虚など、さまざまな言葉が浮かんでくるが、やはり一生懸命仕事をする人は応援されやすい。そして、絶対に欠かせないのが「結果」である。

 例えば、「営業の成績が伸び悩んでいる」人は、どのようにすれば売り上げを伸ばすことができるのか。結果を残すためには、何をすればいいのか。本特集「応援される営業術」では、営業経験者ではなく、さまざまな業界で活躍している人にアドバイスをいただく。

 どうすればピンチを脱出できるのか、どうすれば成長できるのか、どうすれば未来を描けるのか。課題を克服するヒントをつかんでいただければ幸いだ。


 前回のコラムでは、「喜びの戦略は割に合わない」という少々大胆な説を、その理由と共にご紹介した。そして、顧客の離反を防ぐ上で最も効果的なのは、「顧客努力の軽減」であると結論付けた。本コラムでは「顧客努力の軽減」について、具体的アプローチをご紹介したい。

 まず、「顧客努力の軽減」とは何を意味するのかについて解説しておきたい。ここで言う「顧客努力の軽減」とは、問題解決のために顧客が投じなければならない手間、つまり努力の量を少なくすることを意味している。具体的には、主に2つの顧客努力がロイヤルティー低下につながることがデータで示されている。

 1つは、問題解決までに1回以上の連絡をすること。例えば、商品に何かトラブルがあった際に、まずはWebサイトで解決方法を調べる。しかしながら、必要とする情報が見つからず、結局カスタマーサービスに電話を掛ける。1回の電話で解決方法が示されればまだよいが、窓口をたらい回しにされ、何度も連絡をした人もいるのではないだろうか。このように問題解決のために要する連絡が複数回にわたることが、顧客のロイヤルティーを低下させる。

 2つ目は、情報の繰り返しの手間である。例えば、同じ話をもう1度別の担当者に説明する必要が生じたり、Webで同じ情報を何度も入力させられたり、といったことである。

 こうした顧客努力の影響について綿密な調査を行った結果、「努力のあまり必要ない(低努力)」を経験した顧客と、「多大な努力を要する(高努力)」を経験した顧客のロイヤルティーを比較したところ、企業へのロイヤルティーが低いと答えた人の割合は、前者はわずか9%なのに対し、後者は96%にものぼった、というのだ。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間