ロボット掃除機といえば、米iRobot(アイロボット)の「ルンバ」。そう認識している人は多いだろう。しかし、高い認知度にもかかわらず、「使ったことがない」という人も多いのではないだろうか。
iRobotは2002年にルンバを日本発売し、14年には床拭きロボット「ブラーバ」も日本市場に投入。国内出荷台数は累計300万台を突破した。ロボット掃除機の国内シェアは約60%を占めるという。
一方で、日本におけるルンバとブラーバの世帯普及率は4.5%にとどまる。共働き世帯の増加などを背景に、ロボット掃除機をさらに普及させていくことが課題だ。その一手として、日本の消費者のニーズに応じた機能と価格帯を備えた新モデル「ルンバ e5」を発売する。
17年に設立した日本法人のアイロボットジャパンは、ロボット掃除機の将来像について「一家に1台」を掲げる。その実現に向けた戦略について、挽野元社長に聞いた。
――ロボット掃除機の販売台数は確実に伸びていますが、普及はまだこれから、といった印象です。日本市場の現状をどのように見ていますか。
17年4月に日本法人を設立してから、「ニーズをとらえた製品開発」「普及に向けた取り組み」「お客さまとの関係強化」に重点的に取り組んでいます。それらを実践するために、日本のお客さまのニーズを繰り返し調査してきました。
実際のルンバ使用世帯では、非常に愛着を持って使っていただいています。17年の世帯普及率は4.5%でしたが、共働き世帯に絞ると17.3%、ペット保有世帯では20%以上でした。これらは、ロボット掃除機に対する明確なニーズがある世帯です。
一方で、全体を見ると「ルンバを知ってはいるが、“自分ごと”と捉えていない」人が多いことも分かりました。より日本のお客さまに合う商品を展開して、潜在的なニーズを掘り起こすことが課題です。
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