ウェンディーズ×ファーストキッチン イマイチだった両者のコラボ店が人気の理由長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/5 ページ)

» 2018年10月23日 11時10分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

今後の狙いは

 18年9月にオープンした「ウェンディーズ・ファーストキッチン原宿竹下通り店」(東京・渋谷)は、新たな旗艦店に位置付けられ、同チェーンで初めてタピオカを販売した。また、出入口付近に、米国でしか買えなかった「WENDYちゃん」グッズのコーナーを初めて設置。顧客がスマホで撮影した画像をラテアートにできる、最新のコーヒーマシンも初めて設置した。「今まで弱かった10代を取り込み、世界に発信したい」と比嘉氏は抱負を述べた。

 なお、同チェーンでは人手不足に対応するため、無人レジの導入を進めている。パレットタウン店(東京・江東)で検証していたが、10月18日には原宿竹下通り店にも導入された。日本語の他、英語、中国語、韓国語にも対応しており、インバウンドの外国人観光客に好評である。

 18年からは従来のようなファーストキッチンからの転換ばかりではなく、新規の店としてウェンディーズ・ファーストキッチンを出店し始めており、原宿竹下通り店で3店目となった。今後は、このような新規出店も加速させる予定だ。

 熱烈なファンを持ちながら、日本でなかなかブレイクできなかったウェンディーズが、比嘉氏とサントリーによるファーストキッチンとのコラボ店という、誰もが思いもよらなかったウルトラCのソリューションで、ついにブレイクしようとしている。

 どこまで店舗を伸ばせるか。注目したい。

photo アーネスト・M・比嘉会長(右)と米国ウェンディーズのメンバー。左から、ダリル・ベアラー(インターナショナル地域開発部長)、ブランドン・ガスリー(インターナショナル地域財務部主任)、トニー・バー(インターナショナル・マーケティング部長)

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。


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