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学生から人気のない「圧迫面接」、実は2種類ある面接官はつらいよ(3/4 ページ)

» 2018年10月24日 14時23分 公開
[増沢隆太INSIGHT NOW!]
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(3)圧迫面接がある理由

 特に新卒学生から人気がない圧迫面接ですが、実際には2種類あるのです。それは圧迫面接と圧迫じゃないのに圧迫面接と呼ばれる面接です。ふざけているのではなく、実際に今の大学生たちは完全な少子化時代に生まれ、人口が減り続けるわが国の社会では、ほとんど親からすら怒られたことがないという子供が少なくありません。

 結果としてプレッシャー耐性は極端に弱く、怒るどころか単に答に窮する質問をしただけで「圧迫を受けた!」と勝手に感じてしまう学生もいるのが実情です。それでもプロ面接官であれば、そうした心情も見抜いて上手に運ぶことが不可能ではありません。さらにプレッシャーをかけても、その後ちゃんとリカバリーできるような高度なコミュニケーション能力があるから取り得る手法です。

 そこまでの技量もない単なる素人面接官は「近ごろの若いやつはひ弱になりやがって」と、学生をさらに追い込んだり、「そんな頼りにならない部下はいらない」とばかりに、圧迫面接こそ人を見抜くカギだと信じたりします。その結果がガンガン就活情報掲示板で広められることになります。

 結論からいえば、圧迫面接をやったところで、まだ実社会に出ていない学生が、社会人として本当にプレッシャーに耐性が無いかどうかは分かりません。また当然社員教育の持っていき方でどんどん変わっていくものですし、本来の圧迫面接はやはり中途採用の営業や、厳しい職場での採用に限定されるべきでしょう。

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