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» 2018年12月26日 18時06分 公開

50万円以下の罰金対象:「最低賃金以下」の時給で外国人を雇っている企業が発覚 浮かび上がった「劣悪な実態」 (1/2)

厚生労働省の定める最低賃金以下の時給で、外国人労働者を働かせている企業が全国に少なくとも8社あることが、東京商工リサーチの調査で分かった。

[今野大一,ITmedia]

 外国人労働者を、厚生労働省の定める最低賃金以下の時給で働かせている企業が、全国に少なくとも8社あることが、東京商工リサーチの調査で分かった。同社が実施した「外国人雇用に関するアンケート」によれば、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、大阪府、兵庫県、愛媛県、沖縄県にある8社で、厚労省の「平成30年度地域別最低賃金改定状況」より低い回答が出ている。

 外国人の雇用では、労働条件の劣悪さや低賃金が問題となっているが、最低賃金以下で外国人が雇われている実態があらためて確認された。最低賃金法では、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、50万円以下の罰金が定められている。

月給「20万円以下」が4割超

 外国人労働者の「月給」は、回答のあった2360社のうち、「15万円〜20万円未満」が595社(25.2%)と最も多かった。「10万円〜15万円未満」は245社(10.4%)、「5万円〜10万円未満」は44社(1.9%)、「5万円未満」は11社(0.5%)で、20万円以下の回答を合計すると40%を超えているという。一方、「20万円〜25万円未満」は566社(23.9%)、「30万円以上」が535社(22.6%)だった。

 また、「時給」に関しては、527社のうち「850円〜1000円未満」が218社(41.3%)で最も多い。次いで、「1000円〜1500円未満」 が142社(26.9%)、「700円〜850円未満」が130社(24.6%)となっている。

 国会でも、外国人労働者の賃金の低さはたびたび取り上げられた。12月8日に成立した改正出入国管理法では、日本人と同等以上の賃金保障が定められているが、東京商工リサーチの担当者は「特に建設業では、日雇い労働者などの賃金の実態は把握しづらいこともあり、実際に守られているかどうかを確認する施策が必要だ」と話す。

phot 同社のプレスリリースより
phot 最低賃金法には罰則規定がある(厚生労働省Webサイトより)

7割以上が「人手不足」

 また、アンケートに回答した1万353社のうち、7227社(69.8%)が「人手不足である」と回答しており、全体の約7割に達した。新たに在留資格が設けられた建設業では人手不足の割合が83.8%と突出していて、特に深刻な人手不足が起きている。一方、金融・保険業は53.1%、不動産業は52.8%と比較的少なかった。金融・保険業は、専門的な知識が必要な一方、RPA(ロボットによる業務自動化)の導入や、キャッシュレス化に伴う支店閉鎖、ATM設置数の削減なども背景にあると考えられる。

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