改めて知っておくべき「年金」の超基本を図解!必要以上に年金制度を不安に思ってない?(2/8 ページ)

» 2019年01月15日 08時00分 公開
[東証マネ部!]
東証マネ部!

 そもそも、公的年金とは、我々が毎月支払っている「保険料」という名前が指し示すとおり、「リスクに対する保険」の役目を果たす公的制度。年をとって働くことができなくなる、事故や病気で働けなくなる、遺族を残して死亡してしまうといった、誰にでも起こる人生のリスクに対して社会全体で備え、それがあるからこそ皆がリスクを取って生きていくことができるというセーフティネットの役割を持っているのだ。

 冒頭で説明したとおり、公的年金制度は社会全体を支える役割を果たしているので、「積立方式」を採用した場合の物価や給与水準の上昇といった、年金として受け取るお金の価値が下がるリスクを無視することができない。

 その点、現時点での現役世代の保険料を原資にする「賦課方式」は、実質的な価値を維持しやすい。諸外国の財政方式をみても、日本と同じように社会保険による賦課方式を基本とする仕組みとなっているのだ。

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