韓国で最もメジャーなホットドッグチェーンは、16年7月に釜山で生まれた「ミョンラン時代米ホットドッグ」だ。韓国を旅行した際にミョンランを訪れたお客が、新大久保で類似したありらんを発見して、チーズがビヨーンと伸びる写真を投稿したのもヒットの一因だった。
奇抜なモッツァレラチーズやイカ墨のアレンジは、韓国の店舗を知っている人にとってはミョンランのイメージが強いようだ。ミョンランは瞬く間に店舗を増やして、韓国で500店以上を展開している模様。
このように、ハットグが流行ったのは韓国でもごく最近のことで、値段も日本円に換算して1個150〜200円程度だ。韓国の物価は決して安くないが、この商品に関しては日本の半額から3分の1程度の値段である。韓国経済が低迷していることもあって、日本で就職活動をする学生もいるが、同商品は安くて手軽に食べられるから流行っている側面がある。
日本のありらんの場合、味はもちろん材料もつくり方も韓国にある本社の協力のもとで運営している。それにしても韓国の2〜3倍の値段で、しかも売れまくっているのだから、もうかって笑いが止まらない。
新大久保ではありらんの成功にならって、競合店が次々とオープンしている。ホットクやトッポギといった韓国屋台料理を出していた店も、ハットグ店に鞍替えしている。元々、ケバブを売っていた店がハットグ店に転換して、トルコ人と思しき外国人が路上で客引きをしている光景も見受けられる。筆者が数えたところ、新大久保に全部で10店はある。
また、チーズドッグとタピオカを扱う店もあり、商売になるならと台湾の名物も売っている。ここまで競合があっという間に増えたことに、JOYフードも驚いている。
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