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» 2019年03月12日 08時10分 公開

スピン経済の歩き方:「バイトは教育で真人間にしろ」が、ブラック企業につながる理由 (8/8)

[窪田順生,ITmedia]
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今の時代にマッチしたシステムなのか

 想像してほしい。「カネ」のために働いている人が、十分に報酬がもらえないので、やる気も落ちて、仕事中にふざけていた。すると、上司が近づいてきて、その人にいきなりビンタをくらわせて、こんな熱弁を振るい出すのだ。

 「目を覚ませ! お前らが働くのはカネのためじゃないだろ! やりがいや働く喜びのためだろ!」

 理不尽極まりない話だとあきれるだろう。だが、そんな理不尽を、社会全体で大合唱して、若者や弱い立場の労働者に押し付けているのが、今の日本なのだ。

 バイトでも愚かな行為をしたら、その報いをしっかりと受けさせるべきだ。バイトをしっかり教育すべきだ。バイトにも自覚と責任を植え付けなくてはいけない――。

 勇ましいかけ声が日本中に溢れているが、ここらで少し立ち止まって、低い時給と待遇であまりにも多くを求められる「バイト従業員」というものが、果たして今の時代にマッチしたシステムなのかどうかを、考えることも必要なのではないか。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


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