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» 2019年04月01日 06時30分 公開

池田直渡「週刊モータージャーナル」:見えてきたホンダのMaaS戦略 (1/5)

ソフトバンクとトヨタ自動車が共同出資して立ち上げたMaaS企業「MONET」に、ホンダが資本業務提携する。同時に、MONETは88社が参加するコンソーシムも立ち上げた。なぜオールジャパンのコンソーシムが必要なのか。またホンダの狙いはどこにあるのだろうか。

[池田直渡,ITmedia]

 

 3月28日、ホンダは1通のリリースを出した。

「MONETが日野自動車およびHondaと資本・業務提携」

〜MaaS事業の価値向上とモビリティサービスユーザーへのサービス向上を図る〜

 MONETとは、ソフトバンクとトヨタ自動車が共同出資して立ち上げたMaaS(Mobility as a Service)の実現を目指す会社である。多少の誤解を覚悟して分かりやすさ優先で言えば、Uberのようなクルマを使ったサービス事業を立ち上げる会社だ。現状Uberがやっている事業は、配車アプリと連動したタクシーサービスのようなもので、そのための車両を専用に用意せずにシェアリングで調達するところが従来との違いとなっている。MaaSの目指す未来全体からすれば、せいぜい1合目。難しい技術は何も使っていない。

MONET Technorogiesの概要(2018年10月の設立発表資料より)

 そもそもでいえばMaaSは官民合同で社会リソースを適正化させようという話なので、航空、鉄道、公共交通機関、自家用車、バイク、自転車、電動系パーソナルモビリティなどあらゆるものをシームレスに組み合わせて、生活利便性を向上させながら社会負荷を低減していこうとする壮大な話だ。国の視野からみれば、国のインフラデザインのやり直しである。

 ただし、それは一企業が取り組めるレベルを大幅に逸脱しているので、企業は事業レベルでのMaaSに個別に取り組んでいる。そうした事業におけるわが国の代表例がMONETだと考えればいい。

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