35万台も売れている「モップ」は、何がスゴいのかあの会社のこの商品(2/6 ページ)

» 2019年04月08日 08時00分 公開
[大澤裕司ITmedia]

水拭きはただつらいだけの作業

2018年3月に発売された、「コードレス回転モップクリーナー」のリニューアル版「コードレス回転モップクリーナー Neo」

 開発のきっかけは、15年6月に600人の消費者を対象に水拭きに関するリサーチを行ったところ、強いニーズが確認できたためだった。しかし、なぜ水拭きに関するリサーチを行ったのか? 話は07年ころまでさかのぼる。

 当時の同社はロボット掃除機に注力し始めたころで、一時は年間で10万台ほど販売していた。シー・シー・ピーのロボット掃除機は、ゴミを吸い込むだけでなく拭き掃除の機能を持っていることが特徴。モップシートを装着すると、ゴミを吸い取りながら汚れを拭き取る。

 その後、マイクロファイバーのモップを装着し、拭き掃除に特化したロボットクリーナーを開発。13年にはボール型の「MCORO(モコロ)」がヒットした。

 フローリングの住宅が増えたことから拭き掃除の機能にこだわってきた同社は、水拭きのニーズが高いという感触を得る。そのため、実態を確認するべくリサーチを実施したというわけだ。

 リサーチから分かったことを、ホームケアプロダクツ部企画プロモーションチーム 広報・プロモーション担当 マネージャーの塩谷草子さんは、次のように話す。

 「水拭きは頻繁に行っていますが、苦労されていることが分かりました。リサーチでは負担を感じている体の部位を尋ねたのですが、屈んだりすることから『腰』という回答が圧倒的に多かったです。この傾向は、60代以上で顕著になるのですが、雑巾掛けが習慣になっているので他の方法に変える気がなく、ただ辛いだけの作業になっていました」

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