安倍首相が氷河期世代支援を訴えた経済財政諮問会議では、非正規雇用の正社員化を進めるにあたり「リカレント教育(学び直し)促進策を拡充すべき」という提言があったと報じられていますが、いったい「どこで、どんな風に、リカレント教育」を進めようというのでしょうか。
もちろんスキルの習得などの学び直しは必要です。しかしながら、40歳を過ぎると年老いた親の問題が加わり、じっくりと就職活動する時間的余裕も、スキルや資格取得に費やす時間も金銭的余裕も制限されます。
そんな状況下でどうやって、学び直しさせるのか?
「もう、諦めるしかない」――。この言葉の重さを考えて、実効性のある「氷河期支援策」を進めてほしいと心から願います。
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。
研究テーマは「人の働き方は環境がつくる」。フィールドワークとして600人超のビジネスマンをインタビュー。著書に『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアシリーズ)など。近著は『残念な職場 53の研究が明かすヤバい真実』(PHP新書)、『面倒くさい女たち』(中公新書ラクレ)
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