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» 2019年04月23日 17時00分 公開

靴擦れなんてない方がいい:「就活の靴はスニーカーもOK」 ばんそうこう売上減のリスクを負っても、ジョンソン・エンド・ジョンソンが“スニ活”を推進する理由 (1/3)

ジョンソン・エンド・ジョンソンが、就職活動でスニーカーの着用を推奨するキャンペーン「#スニ活」を実施している。履き慣れた靴での就活が広まれば「バンドエイド」や「キズパワーパッド」といったばんそうこうの売り上げが減る可能性もあるが、なぜ靴擦れをなくすような取り組みを始めたのか。

[村田朱梨,ITmedia]

 就活で履く靴は、スニーカーでも良いことにしませんか? ジョンソン・エンド・ジョンソンが、企業と学生にそう呼び掛けるキャンペーン「#スニ活」(以下、スニ活)を実施している。

 駅などに「靴擦れで血を流しながら就職活動っておかしくないですか?」「人事部のみなさま、就活にスニーカーもOKにしませんか」と訴える広告を掲載。同社のばんそうこうブランド「バンドエイド」の公式Twitterアカウント(@BANDAID_JP)でも「スニ活はじめませんか」と賛同者を募っている。

photo 「スニ活」の広告の1枚(=提供:ジョンソン・エンド・ジョンソン)


 しかし、同社が消費者向けに販売している製品といえば「バンドエイド」や「キズパワーパッド」といったばんそうこう。靴擦れに悩む人が多ければ多いほど、売り上げは伸びるはずだ。なぜ靴擦れを減らすようなキャンペーンを始めたのか。ジョンソン・エンド・ジョンソンに聞いた。

photo 左からジョンソン・エンド・ジョンソンの寺本美那さん、葛城耕さん、浦崎里奈さん

CMをきっかけに20代の“靴擦れ需要”を発見

 同社の浦崎里奈さん(マーケティング本部 リステイン/バンドエイド シニアブランドマネージャー)によると、そもそも靴擦れ対策のばんそうこうが売れるようになったきっかけは、1本のCMだったという。

photo ジョンソン・エンド・ジョンソンのばんそうこう

 「ランウェイをハイヒールでさっそうと歩くモデルも、舞台裏では靴擦れに悩んでいた」という展開のCMで、もともと米国で放送していたものを日本でも流したところ、これまでばんそうこうをあまり買っていなかった20代にヒット。就活生や新社会人が、慣れない革靴やパンプスのせいで靴擦れに悩み、ばんそうこうを購入していることが分かったという。2018年からは、就活生をターゲットにしたテレビCMを展開するようになった。

 19年も就活生向けの広告を打とうと会議を始めると、企画チームに女性が多かったこともあり、「自分も就活生の時、靴擦れに悩んでいた」「慣れないパンプスのせいで足が痛かった」といった意見が続出。学生たちには靴擦れに悩むことなく“いつも通りの自分”で就活をしてもらいたい――と思うようになり、「そもそも靴擦れなんてない方がいい」という結論に至ったという。そうして生まれたのが、履き慣れたスニーカーで就活してもらおうと呼び掛ける「スニ活」だった。

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