「テーマ投資」に引き続きFinTech企業のFOLIO(東京都千代田区)が基盤を提供し、運用を行う。投資一任契約に基づき、複数のETFを自動的に買い付けてリバランスも行うロボアドバイザーサービスだ。リスク診断なども行わず、ユーザーは投資商品を選ぶ必要もない。
「FOLIOが運営しているのと、まったく同じロボアドバイザーを提供している。8つの海外ETFを使い国際分散投資を行う。FOLIOでいうと2番目に安定的なリスク配分だ」(FOLIOの甲斐真一郎CEO)
債券比率を50%超とし、不動産とコモディティを約5%ずつ、残りの30%強を株式へと投資する。比較的リスクを抑えた配分だ。ただし為替ヘッジは行わないため為替変動のリスクは負う。
大きな特徴は、当初の手数料を完全に無料にした点だ。多くのロボアドバイザーサービスは預かり資産の1%程度の手数料を取るが、ワンコイン投資では2020年4月24日まで手数料をゼロとした。
「プライスリーダーになりたいとか、価格競争に持っていきたいわけではない。少額投資のサービスは高い手数料率になりがち。それが悪いところだった。手数料でユーザーの投資成功体験を消してしまわないようにしたい」(甲斐氏)
1年後からの手数料は預かり資産の1%としているが、状況を見て変更も検討するという。
少額から利用可能、手数料が無料と、従来のロボアドバイザーサービスの弱点をクリアした。さらに、利用者数が7900万にのぼるLINEの顧客基盤を有効活用する。LINEの「ウォレット」から簡単に登録でき、開始のハードルを下げる。
サービス発表前から口座開設者に抽選で1万円をプレゼントするキャンペーンを実施していたが、同社によるとスマート投資のページにアクセスしたユーザーは2000万人規模だ。LINEスマート投資アカウントへの友達登録者も412万人にのぼる。
「フォーカスしているのは初心者の方に最大限メリットを提供して使ってもらうこと。ユーザーと金融との距離を縮めることに今回の意義がある。投資が遠く感じるのはハードルがあるから。専門用語があって難しい、銘柄選びが難しい、単元株の価格のハードル、リスクがあるなど。これをバリアフリー化していく。平坦にしていく」(大田氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング