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» 2019年05月30日 08時00分 公開

肉の概念を変えた:米国で“肉のようで肉でないモノ”が売れている、2つの理由 (4/5)

[藤井薫,ITmedia]

成功の裏に何があったのか

 インポシブル・バーガーは、実はビーフを使ったハンバーガーより値段が高い。にもかかわらず、同チェーン店の売り上げの3分の1を占めるほど人気メニューになっている。

 また、肉好きで肉料理を得意とする有名シェフのMichael Symon(マイケル・サイモン)が展開するハンバーガーチェーン店「B Spot」でも提供されるようになり、本格的なミートレスバーガーとしてさらに知名度が上がった。

 こうして、インポシブル・バーガーはわずか3年ほどで、全米各地のレストランで提供されるまでに拡大し、さらには国外にも広がっている。ハンバーガーのほかにも、メキシコ料理のタコス、中華料理の餃子などにも使われ、アレンジも無限に広がっている。

 フーズ社が、最初にレストランから販路を開拓したことにより、また別のメリットもあった。それは、プロフェッショナルが調理するため、商品をおいしく最高な状態で消費者に提供できたことだ。

 肉料理が好きな消費者にとって、ミートレス食品を試すのは少しハードルが高い。従来のベジバーガーのように味がイマイチかもしれないし、本当に本物のビーフのような味わいが再現されているのか、さまざまな疑問がわくからだ。

 だがフーズ社がそういった懸念を払拭(ふっしょく)して、新たな顧客まで獲得することができたのには、レストランで提供したことが大いに貢献している。また、今までにないミートレス食品を取り扱うことで、シェフを驚かせ、好奇心をくすぐったことも成功の裏にはあった。

 このように巧みなビジネス戦略で、急成長しているフーズ社。そんな勢いある同社にも、早急に取り組まなければならない課題がある。それは、現段階で製造工場が1つしかないため、生産量が限られていることだ。

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