大手ラーメンチェーンの一蘭は、10月10日に「銀座一蘭」(東京都中央区)をオープンすると発表した。国内外83店舗目となる同店では、ここだけでしか味わえない「天然とんこつラーメン(銀座重箱)」(税込1180円)を提供する。有田焼の専属窯元で作られた重箱どんぶりに、「糸島一蘭の森 手巻き焼豚」と「大吟醸麺」を使用した高級ラーメンになっている。国内のこだわり客だけでなく、銀座を訪れる外国人客もターゲットにする。銀座という場所に出店することで、ブランド戦略を強化する狙いがある。
一蘭は「とんこつ不使用ラーメン」専門店である、「なんば御堂筋店」(大阪市)と「西新宿店〜発祥の店〜」(東京都新宿区)を相次いでオープンしている。ここで提供されているとんこつ不使用ラーメンも1180円となっており、通常のとんこつラーメンと比べ強気の価格設定になっているのは共通している。
近年、大手チェーンが高価格商品を投入するケースが目立つ。
一風堂は、7月から外資系高級ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」(東京都千代田区)で、客室向けのラーメンを提供している。商品名は「ザ・ペニンシュラ東京”マイラーメン”by 一風堂」(3400円、別途サービス料あり)だ。同ホテルの利用者のうち7〜8割が外国人客。一風堂は、高級ラーメンを通してブランドの認知度を向上させ、海外への出店を加速させる狙いがあった。
モスバーガーを運営するモスフードサービスは、7月に最高級のハンバーガーを提供する「MOS PREMIUM(モスプレミアム)」(横浜市)をオープンしている。最も安いバーガーは1000円だ。付近には、国際展示場や会議センターがあり、同じ建物内には外国人観光客でにぎわうホテルもあるので、高級バーガーに“商機”があると判断した。
日本人の感覚からすると、1000円を超える商品は「高い」という印象がある。一方で、他の先進国では特別高くないという意見もある。高価格商品は、海外のお客には違和感なく受け入れられるかもしれない。
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