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ラグビー選手から起業家へ 前日本代表キャプテン・廣瀬俊朗が示す「セカンドキャリア」の作り方ビジネスを通して実現したいこと(3/4 ページ)

» 2019年10月20日 09時06分 公開
[武田信晃ITmedia]
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自分が活躍できるポジションは必ずある

――ラグビーの価値を廣瀬さんはどのように見ていますか。

 ラグビーの価値は、いろんなポジションがあって、自分をあえて変える必要がないところにあるのではないかと最近考えるようになりました。自分が活躍できるポジションは必ずあるのです。(競技者間の接触が多い)コンタクトスポーツゆえにラガーマンは人にやさしくなれるのだと思っていたのですが、ポジションが多彩だというのも大きな要素であり、特徴だと思いました。

 例えば、体が大きな人はもとより、体が小さい人もプレーできますし、頭がいい人もラグビーには必要です。もちろん勇気を持ってタックルする人、突っ込んでいく人も必要です。頭で考えすぎるとタックルはしづらいですから。

 ラグビーをやっていた人は良い人生を歩めている人が多いような気がしますが、それは人や相手を認め、自己肯定感も高いスポーツだからだと思っています。

――世界中でプレーされているスポーツでもあります。

 「世界が近い」と感じることもできると思います。特にヨーロッパを近くに感じることができるはずです。

――RWC期間中にラグビーが盛り上がるのは、ある意味当たり前です。日本にラグビーが根付くにはRWC後の取り組みが重要だと思います。

 『ノーサイド・ゲーム』に出演したおかげで、それほど関心を持っていない「ライト層」にラグビーをアピールできたと思います。そして、ワールドカップでは、ライト層をコア層に引き上げることもする必要があると思います。

――『ラグビー知的観戦のすすめ』という本も出されましたね。

 そうですね。ある程度ラグビーを知っている人に、さらに上の段階にいってより知ってももらうのが狙いの本でもあります。ワールドカップが終わった後のトップリーグがどれだけ盛り上がるかが大事で、盛り上げるためにどんな取り組みをするかも大切ですね。

――大学院も修了されますし、ラグビー協会の幹部に就任してはいかがでしょうか? 

 そういうつもりは今のところないですが、ラグビー協会がやりたいことと私がやりたいこととがマッチしたときは、一緒にやれればいいなと思っています

――ITmedia ビジネスオンライン読者の方にメッセージを。

 どう言ったらいいのかな? この記事を読んでくださっている人はロジカルな人が多いと思います。ラグビーは、ロジカルな部分も重要ですが、人間の限界を超えたところのプレーや、何かのために頑張ろうという思いが絶対にプレーに出てくるので、そこを見てもらいたいですね。

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