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ラグビー選手から起業家へ 前日本代表キャプテン・廣瀬俊朗が示す「セカンドキャリア」の作り方ビジネスを通して実現したいこと(2/4 ページ)

» 2019年10月20日 09時06分 公開
[武田信晃ITmedia]
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描く「社長像」 商機見いだした「みそ」

――今後はどういった活動をしていくのでしょうか?

 教育事業やメディア事業、人材派遣事業などを手掛けるHiRAKUという会社を設立しました。ようやく学習してきたことを実行する段階に来たと思っています。まず、スポーツチームのキャプテンなどにアプローチして、リーダーシップの教育をしていきたいと思います。次はラグビーのアカデミーの創設です。子どもたちへの普及が大事だと考えています。

 本当は15年のRWC後にやりたかったのですが、当時は受け皿が足りませんでした。ラグビーを習い始めたとしても適切に教えられるコーチの数も足りていませんでしたから。アカデミーを作ることによって、そういった点を解決していきたいですね。

――起業して一国一城の主となりました。自身ではどんな「社長像」を描いていますか?

 一国一城の主と言えば聞こえはいいですが、実はまだ1人の会社なので……(笑)。テーマとしては人間らしくありたいと思っています。将来、一緒に働く仲間になる人たちと、どんな時間を過ごして、どんな姿になりたいのかを共有していくのかが大事になってくると思います。あとは、その人の人生の価値観と、会社の価値観との親和性も重要でしょう。僕の会社の仲間ではなくても時と場合によっては一緒に働く人も出てくると思います。会社というプラットフォームができましたし、そういう人たちと新しいことを一緒に生み出していければいいですね。

photo 廣瀬氏が社長を務める株式会社HiRAKU

――ドラマ『ノーサイド・ゲーム』では、子どもたちが最初はサッカーをやっていてラグビーには興味がないという描かれ方をされていましたね。少子化の影響もあり、この先ラグビー人口を増やすのは大変だと思いますが、子どもたちをいかにしてラグビーに振り向かせますか?

 少なくともパイの奪い合いとは考えていません。私自身も小さい頃はサッカーやバスケットボールもプレーしていました。小さいときにはいろいろなスポーツを体験した方がいいと考えているので、成長して最終的にどのスポーツがいいのかを選ぶというシステムを作った方がいいと考えています。

 今後の活動では、もう1つありまして、日本らしさをアピールすることがあります。「ヘルシー食品」と「日本」を掛け合わせることによって、イノベーションを起こせないかと考えています。例えばですが、みそ汁のカフェ「みそカフェ」みたいなものができないかな……とか。

――スープ専門チェーンの「Soup Stock Tokyo」のみそ汁版のようなものですか?

 そうです。2日酔いの朝にエキスの入ったみそ汁……を飲むというような(笑)。みそは大豆からできているので、現役時代はたくさん摂るようにしていました。最近はみそ汁を飲む人が減っている気がするんですよね。だからこそ「みそ汁、いかれへんかな」って思います。あとは、そうですね……「みそフラペチーノ」「みそスイーツ」なども考えています(笑)。小さい頃、ラグビーの練習のあとにチームメイトと皆で食べた豚汁がおいしかったのが忘れられませんね。

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