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転勤に関する調査 64%が「転勤は退職のきっかけになる」と回答 「実際に退職した」人の割合は?エン・ジャパン調べ

» 2019年10月25日 12時08分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]

 「転勤は退職のきっかけになる」――。転職支援サービス「エン転職」を展開するエン・ジャパン(東京都新宿区)が行った調査で、およそ6割の人がこのように回答した。一方で、「これまでに転勤を理由に退職したことがある」と回答したのは全体の5%にとどまった。調査結果は10月24日、発表された。

エン・ジャパンが「転勤」に関する調査結果を発表

 「転勤は退職を考えるキッカケになりますか?」という設問に対し、全体の31%が「なる」、33%が「ややなる」と回答。合計すると64%の人が、転勤を退職のきっかけと考えている。年代別に見ると、20代が最も多く68%が「なる」「ややなる」と回答した。男性と女性で見てみると、男性よりも女性が高く、66%が「なる」「ややなる」と回答した。

多くの人が転勤を退職のきっかけと判断

 一方、「これまでに、転勤を理由に退職したことはありますか?」に対して「ある」と答えた人は5%にとどまった。年齢が増すごとに割合は増え、40代以上が最多の8%となった。25歳の男性は、「転勤なしで入社したにもかかわらず、入社後2週間で転勤になったため」とコメントしている。他のコメントでは、家庭の都合でやむを得ず退職した人が目立った。

実際に退職した人はわずか
退職した人のエピソード

 では、実際に転勤の辞令が出た際、どのように対応するのか。「承諾する」と答えた人は63%で、そのうち「条件付きで承諾する」と回答した人が50%だった。承諾する上で重視する条件に挙げられたものは、「家賃補助が出る」(73%)「昇進・昇給がある」(56%)「転勤期間が決まっている」(55%)がトップ3に並んだ。

 転勤の辞令が出た際、「条件に関係なく拒否する」と答えた人は全体の19%。理由には「配偶者も仕事をしているから」(34%)「子育てがしづらいから」(同)「親の世話・介護がしづらいから」(33%)などが並んだ。単身世帯よりも、家族を持っている人の方が転勤に対して抵抗感を持つ傾向にあるようだ。

「拒否する」と回答した人はおよそ2割
「これだったら転勤しても良い」という条件

 これまで実際に転勤した人は、その経験をどのように受け止めているのだろうか。転勤の経験がある人は、全体の26%だった。「転勤してみて、良かったことは何ですか?」という設問に対して、最も多かった回答は「人間関係が広がった」(55%)。「自身の能力が向上した」(39%)「業務範囲が広がった」(37%)と続く。業務内容に関することより、私生活に関するメリットの方が印象に残っているようだ。なお、「特にない」と回答した人も15%いた。

転勤して良かったことトップは人間関係

 調査は2019年8月28日から9月25日の期間で、エン転職のユーザー1万539人を対象にインターネット上で行った。

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