なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
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» 2019年12月04日 05時00分 公開

長浜淳之介のトレンドアンテナ:京都勝牛は“牛カツ戦争”を制するか 焼き肉とステーキを経てたどり着いたビジネスモデルに迫る (1/5)

牛カツ最大手「京都勝牛」が積極攻勢。運営会社は焼き肉やステーキを経て牛カツにたどり着いた。国内だけでなく海外にも目を向ける戦略に迫る。

[長浜淳之介,ITmedia]

 牛カツ最大手の「京都勝牛」が攻勢に出ている。

 2014年に京都市内に1号店をオープンして以来、伝統的な洋食のビフカツやトンカツとは異なる、和テイストの新しい感覚の味わいとクイックに提供するスピーディーさが受けてヒット。インバウンドの好調も後押しして、東京(21店)、京都(8店)、大阪(8店)をはじめとする全国主要都市や主要なショッピングセンターに展開中。わずか5年間で、77店(国内60店、海外17店)にまで急成長している(19年11月末現在)。

京都牛カツの寺町京極店(京都市中京区)

 旗艦店の京都駅前店(席数35席)は1日に平均して20回転するほどの繁盛店だ。運営会社であるゴリップ(京都市)の原信吾社長は、「牛カツを和食の新定番、世界のGYUKATSUに昇華させたい」と意気込んでおり、現状16店あるフランチャイズ店の展開を加速して国内の地歩を固めると共に、海外展開を積極化する方針。海外は現地の有力企業と国単位でフランチャイズ契約等を結んで出店しており、既に韓国(10店)、台湾(6店)では軌道に乗ってきている。

 さらに、11月22日にはカナダのトロントに出店して、北米初進出を果たした。既に、香港とタイのパートナーとは契約を済ませ、20年には海外5カ国体制となる予定だ。

京都駅前店の店内

 同社が使用するのは主に米国産の牛肉。メキシコ産や和牛も使う。和食や和牛のブランド力は世界に轟いており、和のイメージを前面に出すことによって、牛カツの需要を喚起していく。海外では既にトンカツは知名度を得てきているので、次は牛カツを、と考えている。

 原社長は大手居酒屋チェーンの一角、チムニーの役員としてIPO(株式公開)を経験するなど経営者として実績を積んできた。同社の年商は京都勝牛の成功により、過去5年で8億円から73億円へと9倍を超える拡張をしていて、今最も勢いのある外食ベンチャーの1つに数えられている。

 今回は、京都勝牛チェーンの成長力の秘訣に迫ってみたい。

京都駅前店(京都市下京区)
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